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公共工事の品質確保の促進に関する法律平成十七年法律第十八号

第3条(基本理念)

公共工事の品質は、公共工事が現在及び将来における国民生活及び経済活動の基盤となる社会資本を整備するものとして社会経済上重要な意義を有することに鑑み、国及び地方公共団体並びに公共工事等(公共工事及び公共工事に関する調査等をいう。以下同じ。)の発注者及び受注者がそれぞれの役割を果たすことにより、現在及び将来の国民のために確保されなければならない。 2 公共工事の品質は、建設工事が、目的物が使用されて初めてその品質を確認できること、その品質が工事等(工事及び調査等をいう。以下同じ。)の受注者の技術的能力に負うところが大きいこと、個別の工事により条件が異なること等の特性を有することに鑑み、経済性に配慮しつつ価格以外の多様な要素をも考慮し、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされることにより、確保されなければならない。 3 公共工事の品質は、施工技術及び調査等に関する技術の維持向上が図られ、並びにそれらを有する者等が公共工事の品質確保の担い手として中長期的に育成され、及び確保されることにより、将来にわたり確保されなければならない。 4 公共工事の品質は、公共工事等の発注者(以下単に「発注者」という。)の能力及び体制を考慮しつつ、工事等の性格、地域の実情等に応じて多様な入札及び契約の方法の中から適切な方法が選択されることにより、確保されなければならない。 5 公共工事の品質は、これを確保する上で工事等の効率性、安全性、環境への影響等が重要な意義を有することに鑑み、地盤の状況に関する情報その他の工事等に必要な情報が的確に把握され、より適切な技術又は工夫が活用されることにより、確保されなければならない。 6 公共工事の品質は、公共工事等に関する技術の研究開発並びにその成果の普及及び実用化が適切に推進され、その技術が新たな技術として活用されることにより、将来にわたり確保されなければならない。 7 公共工事の品質は、完成後の適切な点検、診断、維持、修繕その他の維持管理により、将来にわたり確保されなければならない。 8 公共工事の品質は、地域において災害時における対応を含む社会資本の維持管理が適切に行われるよう、地域の実情を踏まえ地域における公共工事の品質確保の担い手が育成され及び確保されるとともに、災害応急対策又は災害復旧に関する工事等(以下「災害応急対策工事等」という。)が迅速かつ円滑に実施される体制が整備されることにより、将来にわたり確保されなければならない。 9 公共工事の品質は、これを確保する上で公共工事等の受注者のみならず下請負人及びこれらの者に使用される技術者、技能労働者等がそれぞれ重要な役割を果たすことに鑑み、公共工事等における請負契約(下請契約を含む。)の当事者が、各々の対等な立場における合意に基づいて、市場における労務の取引価格、健康保険法(大正十一年法律第七十号)等の定めるところにより事業主が納付義務を負う保険料(第八条第二項及び第二十七条第一項において単に「保険料」という。)等を的確に反映した適正な額の請負代金及び適正な工期又は調査等の履行期(以下「工期等」という。)を定める公正な契約を締結し、その請負代金をできる限り速やかに支払う等信義に従って誠実にこれを履行するとともに、公共工事等に従事する者の賃金、労働時間、休日その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境の適正な整備について配慮がなされることにより、確保されなければならない。 10 公共工事の品質確保に当たっては、公共工事等の入札及び契約の過程並びに契約の内容の透明性並びに競争の公正性が確保されること、談合、入札談合等関与行為その他の不正行為の排除が徹底されること、その請負代金の額によっては公共工事等の適正な実施が通常見込まれない契約の締結が防止されること並びに契約された公共工事等の適正な実施が確保されることにより、公共工事等の受注者(以下単に「受注者」という。)としての適格性を有しない建設業者等が排除されること等の入札及び契約の適正化が図られるように配慮されなければならない。 11 公共工事の品質確保に当たっては、民間事業者の能力が適切に評価され、並びに公共工事等の入札及び契約に適切に反映されること、民間事業者の積極的な技術提案(公共工事等に関する技術又は工夫についての提案をいう。以下同じ。)及び創意工夫が活用されること等により民間事業者の能力が活用されるように配慮されなければならない。 12 公共工事の品質確保に当たっては、新たな技術を活用した資材、機械、工法等の採用が公共工事の品質の向上に及ぼす効果が適切に評価されること等により、新たな技術の活用が価格のみを理由として妨げられることのないように配慮されなければならない。 13 公共工事の品質確保に当たっては、調査等、施工及び維持管理の各段階における情報通信技術(デジタル社会形成基本法(令和三年法律第三十五号)第二条に規定する情報通信技術をいう。以下同じ。)の活用(当該各段階におけるデータ(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録に記録された情報をいう。以下この項において同じ。)の適切な引継ぎ及び多様かつ大量のデータの適正かつ効果的な活用を含む。以下同じ。)等を通じて、その生産性の向上が図られるように配慮されなければならない。 14 公共工事の品質確保に当たっては、脱炭素化(脱炭素社会(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)第二条の二に規定する脱炭素社会をいう。)の実現に寄与することを旨として、社会経済活動その他の活動に伴って発生する温室効果ガス(同法第二条第三項に規定する温室効果ガスをいう。)の排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化を行うことをいう。第七条第一項第二号において同じ。)に向けた技術又は工夫が活用されるように配慮されなければならない。 15 公共工事の品質確保に当たっては、公共工事に関する調査等の業務の内容に応じて必要な知識又は技術を有する者の能力がその者の有する資格等により適切に評価され、及びそれらの者が十分に活用されなければならない。

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なし