温泉法施行規則昭和二十三年厚生省令第三十五号
第6の3条(温泉の採取に伴い発生する可燃性天然ガスによる災害の防止に関する技術上の基準)
法第十四条の二第二項第一号の環境省令で定める技術上の基準は、第三項に規定する場合を除き、次の各号に掲げるものとする。 一 温泉の採取に伴い発生する可燃性天然ガスを分離する設備であつて、当該設備を通過した後の温泉水(採取された後の温泉をいう。以下同じ。)から、環境大臣が定める方法により、気体を分離し、当該気体中のメタンの濃度を測定した結果、環境大臣が定める値未満となるもの(以下「ガス分離設備」という。)が設けられていること。 ただし、温泉を空気に触れることなく地中に還元させる場合又は温泉であつて水蒸気その他のガスであるものに採取後水を混ぜることにより温泉水を造成する場合は、この限りでない。 二 次に掲げる設備(以下「可燃性天然ガス発生設備」という。)が屋内(可燃性天然ガスが滞留しない構造のものを除く。以下同じ。)にないこと。 ただし、イに掲げる設備については、多雪又は寒冷の気象条件により屋外に設置することが適当でない場合において、地上にあり、かつ、人が通常出入りしない場所に設置するときは、この限りでない。 イ 温泉井戸(自然に湧出している温泉の湧出口を含む。以下同じ。) ロ ガス分離設備 ハ 温泉井戸又はガス分離設備からの可燃性天然ガスの排出口(以下「ガス排出口」という。) 三 ガス排出口(排出される気体中のメタンの濃度を環境大臣が定める方法により測定した結果、環境大臣が定める値未満となるものを除く。)が、次に掲げる場所にないこと。 イ 温泉井戸又はガス分離設備のある床面又は地面(関係者以外の者が容易に立ち入ることができないものを除く。)からの高さが三メートル以下である場所 ロ 水平距離が三メートルであり、かつ、垂直距離が上方八メートル又は下方〇・五メートルである範囲内に、火気を使用する設備、外面が著しく高温となる設備、防爆性能を有しない電気設備、屋内への空気の取入口又は関係者以外の者が容易に立ち入ることができる場所がある場所 四 温泉井戸からガス排出口までの配管及びガス分離設備からガス排出口までの配管の閉塞を防止するため、次に掲げる措置を講じていること。 イ 凍結による閉塞のおそれがある場合においては、凍結を防止するための措置 ロ 水の滞留のおそれがある場合においては、水抜き設備の設置及び定期的な水抜きの措置 五 可燃性天然ガス発生設備に設置された電気設備と制御盤その他のスイッチ類が集中する設備との間の配線に接続箱を設置することその他の方法により、制御盤その他のスイッチ類が集中する設備に可燃性天然ガスが侵入しないようにしていること。 六 可燃性天然ガス発生設備からの水平距離が一メートル(温泉の採取の場所及びその周辺においてメタンの発生量が温泉の湧出量以上となる場合にあつては、二メートル)であり、かつ、垂直距離が五メートルである範囲内(水平距離にあつては、可燃性天然ガスを遮断できる壁による迂回水平距離がこれらの距離以上である範囲を除く。)において、次に掲げる措置を講じていること。 イ 火気を使用する設備又は外面が著しく高温となる設備を設置しないこと。 ロ 火気を使用する作業を実施しないこと。 ハ 関係者が見やすい場所に、火気の使用を禁止する旨を掲示すること。 七 前号に規定する範囲内においては、さくの設置その他の方法により、関係者以外の者の立入りを制限すること。 八 毎月(温泉の採取を行わない月を除く。)一回以上、ガス分離設備の内部の水位計及び可燃性天然ガス発生設備の異常の有無を目視により点検すること。 九 前号に規定する点検の作業の結果を記録し、その記録を二年間保存すること。 十 次に掲げる事項を定めた採取に係る可燃性天然ガスによる災害の防止に関する規程(以下「採取時災害防止規程」という。)を作成し、これを温泉の採取の場所に備えていること。 イ 災害の防止のための措置の実施に係る組織、安全に関する担当者の選任その他の災害の防止のための措置を適正に実施するための体制に関する事項 ロ 災害の防止のために行う点検の項目及び方法に関する事項 ハ 災害その他の非常の場合にとるべき措置に関する事項 ニ その他災害の防止に関し必要な事項 十一 災害その他の非常の場合には、採取時災害防止規程に従つて必要な措置を行うこと。
2 温泉井戸(動力が装置されているものを除く。)が屋外にあり、かつ、温泉水を屋内又は貯水槽に引き込まない場合には、前項の規定は、適用しない。
3 温泉井戸が屋内にある場合における法第十四条の二第二項第一号の環境省令で定める技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。 一 第一項各号に掲げる基準(同項第一号から第七号までに掲げる基準については、当該基準に適合することについて都道府県の職員による実地の確認を受けていること。次号から第十号までに掲げる基準についても、同様とする。)。 二 温泉井戸、ガス分離設備及びガス排出口並びにこれらの間の配管であつて屋内にあるものは、可燃性天然ガスが漏出しない構造であること。 三 温泉井戸が設置された部屋に、次の要件を備えた可燃性天然ガスを含む空気を屋外の空気と交換するための設備(以下「ガス換気設備」という。)が設けられていること。 ただし、自然換気によりこれと同等以上の換気が確保される場合は、この限りでない。 イ 部屋の内部の空気を一時間につき十回以上屋外の空気と交換する能力を有していること。 ロ 吸気口及び排気口の位置、部屋の内部の構造物の配置その他の状況により、可燃性天然ガスの排気が阻害されないこと。 四 ガス換気設備は、常時運転していること。 ただし、長期間にわたり温泉の採取を行わず、かつ、当該ガス換気設備のある建造物における電気の使用を停止している期間は、この限りでない。 五 次の要件を備えた可燃性ガスの警報設備が設けられていること。 ただし、長期間にわたり温泉の採取を行わず、かつ、当該警報設備のある建造物における電気の使用を停止している期間は、この限りでない。 イ 可燃性ガスの検知器は、温泉井戸、ガス分離設備及びガス排出口並びにこれらの間の配管であつて屋内にあるものから漏出した可燃性天然ガスを検知できる適切な位置に設置されていること。 ロ 警報装置は、空気中のメタンの濃度が爆発下限界の値の十パーセント以上となつた場合に関係者が常駐する場所で警報を発すること。 ハ 空気中のメタンの濃度が表示されること。 六 温泉井戸は、前号に規定する警報設備の検知器が爆発下限界の値の二十五パーセント以上を検知した場合において、迅速かつ確実に温泉の採取のための動力又は温泉の自噴を停止できる構造であること。 ただし、温泉の湧出路の構造上等の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。 七 温泉井戸が設置された部屋において、次に掲げる措置を講じていること。 イ 火気を使用する設備又は外面が著しく高温となる設備を設置しないこと。 ロ 火気を使用する作業を実施しないこと。 ハ 防爆性能を有しない電気設備(温泉井戸の内部に設置されているものを除く。)を設置しないこと。 ニ 部屋の内部及び入口の関係者が見やすい場所に、火気の使用を禁止する旨を掲示すること。 八 立入りを禁ずる旨の表示その他の方法により、前号に規定する部屋の内部への関係者以外の者の立入りを制限すること。 九 発生した可燃性天然ガスが温泉井戸の内部に蓄積する構造である場合においては、当該温泉井戸にガス排出口を設けること。 十 携帯型の可燃性ガス測定器及び消火器を備えていること。 十一 毎日(気候条件等により点検の作業が不可能な日又は温泉の採取を行わず、かつ、関係者が温泉の採取若しくは利用を行う場所にいない日を除く。)一回以上、次に掲げる点検の作業を行うこと。 イ 温泉井戸の周辺の空気中のメタンの濃度を携帯型の可燃性ガス測定器を用いて測定すること。 ロ 温泉井戸及びガス換気設備の異常の有無を目視により点検すること。 十二 次に掲げる事項を記録し、その記録を二年間保存すること。 イ 第五号に規定する警報設備による警報の作動の状況 ロ 前号に規定する点検の作業の結果