船員労働安全衛生規則昭和三十九年運輸省令第五十三号
第69条(引火性液体類等に係る作業)
船舶所有者は、引火性液体類等の荷役その他の移動作業又は引火性液体類等を積載していた船倉、タンクその他の密閉された区画(以下この条において「船倉等」という。)の蒸気を抜く作業、清掃作業、修理作業その他の作業を行わせる場合は、次に掲げる措置を講じなければならない。 一 作業を開始する前に、気象、海象等の状況が作業の安全な遂行に支障のないものであることを確認するとともに、作業を開始する旨を船員に周知させること。 二 船内における火気の使用及び喫煙を禁止すること。 ただし、船長がこれらの行為を特に必要と認め、危険を防止するため十分な措置を講じて指定した場所については、この限りでない。 三 とびら、船窓、倉口等の開口部(船長が蒸気が船内へ流入するおそれがないと認めて開放を許可した開口部を除く。)を閉鎖し、かつ、蒸気が船内へ流入することを防止するため通風装置を調節すること。 四 油面測定口その他の船倉等の開口部に取り付けられた防火金網が有効な状態であることを確認すること。 五 作業に従事する者に保護帽、すべり止めのついた保護靴その他の必要な保護具を使用させること。 六 作業に使用した布ぎれ、おがくずその他の燃えやすい物は、みだりに放置しないこと。 七 作業に従事する者以外の者をみだりに作業場所に近寄らせないこと。
2 船舶所有者は、前項に規定する作業のうち荷役その他の移動作業を行わせる場合は、同項各号に掲げる措置のほか、次に掲げる措置を講じなければならない。 一 油量等を測定する場合を除き、蒸気が船倉等の内部から甲板上にみだりに流出することを防止するための措置を講ずること。 二 引火性液体類等が船倉等の内部から流出することを防止するための措置を講ずること。 三 貨物油ポンプの運転中は、当該ポンプの可動部分の過熱の有無、当該ポンプの設置されている場所の換気の状態等を監視し、危険を防止するための措置を講ずること。
3 船舶所有者は、第一項に規定する作業のうち船倉等の蒸気を抜く作業、清掃作業、修理作業その他の作業を行わせる場合は、同項各号に掲げる措置のほか、次に掲げる措置を講じなければならない。 一 船倉等の内部において作業を開始する前に、当該船倉等に通ずる管の弁を閉鎖する等蒸気が船倉等の内部に流入することを防止するための措置を講ずること。 二 船倉等の内部において作業を開始する前に、及びその作業中適宜、当該船倉等の内部の蒸気の量について検知を行い、爆発又は火災のおそれがあると認められた場合は、換気するとともに、安全性の確認が得られるまでは、作業を開始させず、又は中止させること。 三 作業に従事する者の服装は、皮膚の露出部分が少ないもの等皮膚障害を起こすおそれのないものとすること。 四 作業場所においては、次号に規定する場合を除き、火花を発し、又は高温となつて点火源となるおそれのある機械、工具、衣服、靴等(次号において「機械等」という。)を使用しないこと。 五 修理作業等のためやむを得ず前号に規定する機械等を使用する場合は、作業場所の付近における引火性液体類等の残渣さを除去する等爆発又は火災を防止するための十分な措置を講ずること。 六 作業用具その他の物が船倉等の内部に落下することを防止する措置を講ずること。 七 作業場所の付近に、適当な消火器具、命綱及び呼吸具を用意すること。 八 船倉等の内部において作業に従事する者との連絡のための看視員を配置すること。 九 船倉等の内部において作業を行つた場合は、船倉等の内部について残留物の有無等を点検すること。