特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準平成十一年厚生省令第四十六号
第11条(設備の基準)
特別養護老人ホームの建物(入所者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。)は、耐火建築物(建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の二に規定する耐火建築物をいう。以下同じ。)でなければならない。 ただし、次の各号のいずれかの要件を満たす二階建て又は平屋建ての特別養護老人ホームの建物にあっては、準耐火建築物(同条第九号の三に規定する準耐火建築物をいう。以下同じ。)とすることができる。 一 居室その他の入所者の日常生活に充てられる場所(以下「居室等」という。)を二階及び地階のいずれにも設けていないこと。 二 居室等を二階又は地階に設けている場合であって、次に掲げる要件の全てを満たすこと。 イ 当該特別養護老人ホームの所在地を管轄する消防長(消防本部を置かない市町村にあっては、市町村長。以下同じ。)又は消防署長と相談の上、第八条第一項に規定する計画に入所者の円滑かつ迅速な避難を確保するために必要な事項を定めること。 ロ 第八条第二項に規定する訓練については、同条第一項に規定する計画に従い、昼間及び夜間において行うこと。 ハ 火災時における避難、消火等の協力を得ることができるよう、地域住民等との連携体制を整備すること。
2 前項の規定にかかわらず、都道府県知事(指定都市及び中核市にあっては、指定都市又は中核市の市長。以下同じ。)が、火災予防、消火活動等に関し専門的知識を有する者の意見を聴いて、次の各号のいずれかの要件を満たす木造かつ平屋建ての特別養護老人ホームの建物であって、火災に係る入所者の安全性が確保されていると認めたときは、耐火建築物又は準耐火建築物とすることを要しない。 一 スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、調理室等火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。 二 非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。 三 避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。
3 特別養護老人ホームには、次の各号に掲げる設備を設けなければならない。 ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより当該特別養護老人ホームの効果的な運営を期待することができる場合であって、入所者の処遇に支障がないときは、次の各号に掲げる設備の一部を設けないことができる。 一 居室 二 静養室(居室で静養することが一時的に困難な心身の状況にある入所者を静養させることを目的とする設備をいう。以下同じ。) 三 食堂 四 浴室 五 洗面設備 六 便所 七 医務室 八 調理室 九 介護職員室 十 看護職員室 十一 機能訓練室 十二 面談室 十三 洗濯室又は洗濯場 十四 汚物処理室 十五 介護材料室 十六 前各号に掲げるもののほか、事務室その他の運営上必要な設備
4 前項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。 一 居室 イ 一の居室の定員は、一人とすること。 ただし、入所者へのサービスの提供上必要と認められる場合は、二人とすることができる。 ロ 地階に設けてはならないこと。 ハ 入所者一人当たりの床面積は、十・六五平方メートル以上とすること。 ニ 寝台又はこれに代わる設備を備えること。 ホ 一以上の出入口は、避難上有効な空地、廊下又は広間に直接面して設けること。 ヘ 床面積の十四分の一以上に相当する面積を直接外気に面して開放できるようにすること。 ト 入所者の身の回り品を保管することができる設備を備えること。 チ ブザー又はこれに代わる設備を設けること。 二 静養室 イ 介護職員室又は看護職員室に近接して設けること。 ロ イに定めるもののほか、前号ロ及びニからチまでに定めるところによること。 三 浴室 介護を必要とする者が入浴するのに適したものとすること。 四 洗面設備 イ 居室のある階ごとに設けること。 ロ 介護を必要とする者が使用するのに適したものとすること。 五 便所 イ 居室のある階ごとに居室に近接して設けること。 ロ ブザー又はこれに代わる設備を設けるとともに、介護を必要とする者が使用するのに適したものとすること。 六 医務室 イ 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第二項に規定する診療所とすること。 ロ 入所者を診療するために必要な医薬品及び医療機器を備えるほか、必要に応じて臨床検査設備を設けること。 七 調理室 火気を使用する部分は、不燃材料を用いること。 八 介護職員室 イ 居室のある階ごとに居室に近接して設けること。 ロ 必要な備品を備えること。 九 食堂及び機能訓練室 イ 食堂及び機能訓練室は、それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、三平方メートルに入所定員を乗じて得た面積以上とすること。 ただし、食事の提供又は機能訓練を行う場合において、当該食事の提供又は機能訓練に支障がない広さを確保することができるときは、同一の場所とすることができる。 ロ 必要な備品を備えること。
5 居室、静養室、食堂、浴室及び機能訓練室(以下「居室、静養室等」という。)は、三階以上の階に設けてはならない。 ただし、次の各号のいずれにも該当する建物に設けられる居室、静養室等については、この限りでない。 一 居室、静養室等のある三階以上の各階に通ずる特別避難階段を二以上(防災上有効な傾斜路を有する場合又は車いす若しくはストレッチャーで通行するために必要な幅を有するバルコニー及び屋外に設ける避難階段を有する場合は、一以上)有すること。 二 三階以上の階にある居室、静養室等及びこれから地上に通ずる廊下その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でしていること。 三 居室、静養室等のある三階以上の各階が耐火構造の壁又は建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百十二条第一項に規定する特定防火設備(以下「特定防火設備」という。)により防災上有効に区画されていること。
6 前各項に規定するもののほか、特別養護老人ホームの設備の基準は、次に定めるところによる。 一 廊下の幅は、一・八メートル以上とすること。 ただし、中廊下の幅は、二・七メートル以上とすること。 二 廊下、便所その他必要な場所に常夜灯を設けること。 三 廊下及び階段には、手すりを設けること。 四 階段の傾斜は、緩やかにすること。 五 居室、静養室等が二階以上の階にある場合は、一以上の傾斜路を設けること。 ただし、エレベーターを設ける場合は、この限りでない。