土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律施行令平成十三年政令第八十四号
第7条(対策工事等の計画の技術的基準)
法第十二条の政令で定める技術的基準は、次のとおりとする。 一 対策工事の計画は、対策工事以外の特定開発行為に関する工事の計画と相まって、特定予定建築物における土砂災害を防止するものであるとともに、開発区域及びその周辺の地域における土砂災害の発生のおそれを大きくすることのないものであること。 二 対策工事以外の特定開発行為に関する工事の計画は、対策工事の計画と相まって、開発区域及びその周辺の地域における土砂災害の発生のおそれを大きくすることのないものであること。 三 土砂災害の発生原因が急傾斜地の崩壊である場合にあっては、対策工事の計画は、急傾斜地の崩壊により生ずる土石等を特定予定建築物の敷地に到達させることのないよう、次のイからハまでに掲げる工事又は施設の設置の全部又は一部を当該イからハまでに定める基準に従い行うものであること。 イ のり切 地形、地質等の状況を考慮して、急傾斜地の崩壊を助長し、又は誘発することのないように施行すること。 ロ 急傾斜地の全部又は一部の崩壊を防止するための施設 次の(1)から(3)までに掲げる施設の種類の区分に応じ、当該(1)から(3)までに定める基準に適合するものであること。 (1) 土留 のり面の崩壊を防止し、土圧、水圧及び自重によって損壊、転倒、滑動又は沈下をせず、かつ、その裏面の排水に必要な水抜穴を有する構造であること。 (2) のり面を保護するための施設 石張り、芝張り、モルタルの吹付け等によりのり面を風化その他の侵食に対して保護する構造であること。 (3) 排水施設 その浸透又は停滞により急傾斜地の崩壊の原因となる地表水及び地下水を急傾斜地から速やかに排除することができる構造であること。 ハ 急傾斜地の崩壊が発生した場合に生じた土石等を堆積するための施設 土圧、水圧、自重及び土石等の移動又は堆積により当該施設に作用する力によって損壊、転倒、滑動又は沈下をしない構造であること。 四 土砂災害の発生原因が土石流である場合にあっては、対策工事の計画は、土石流を特定予定建築物の敷地に到達させることのないよう、次のイからニまでに掲げる施設の設置の全部又は一部を当該イからニまでに定める基準に従い行うものであること。 イ 山腹工 山腹の表層の風化その他の侵食を防止すること等により当該山腹の安定性を向上する機能を有する構造であること。 ロ えん堤 土石流により流下する土石等を堆積することにより渓床を安定する機能を有し、かつ、土圧、水圧、自重及び土石流により当該えん堤に作用する力によって損壊、転倒、滑動又は沈下をしない構造であること。 ハ 床固 渓流の土石等の移動を防止することにより渓床を安定する機能を有し、かつ、土圧、水圧、自重及び土石流により当該床固に作用する力によって損壊、転倒、滑動又は沈下をしない構造であること。 ニ 土石流を開発区域外に導流するための施設 その断面及び勾配が当該施設を設置する地点において流下する土石流を開発区域外に安全に導流することができる構造であること。 五 土砂災害の発生原因が地滑りである場合にあっては、対策工事の計画は、地滑り地塊の滑りに伴って生じた土石等を特定予定建築物の敷地に到達させることのないよう、次のイからヘまでに掲げる工事又は施設の設置の全部又は一部を当該イからヘまでに定める基準に従い行うものであること。 イ 地滑り地塊の除去 地形、地質等の状況を考慮して、地滑りを助長し、又は誘発することのないように施行し、かつ、地滑り地塊の除去により形成されたのり面を安定するように施行すること。 ロ 水流の付替え 地形、地質、流水等の状況を考慮して、流水が速やかに流下するように施行すること。 ハ 排水施設 地滑りの原因となる地表水及び地下水を地滑り区域から速やかに排除することができる構造であること。 ニ 土留及びくい 地滑り力に対して安全な構造であること。 ホ ダム、床固、護岸、導流堤及び水制 地滑り地塊を安定させている土地を流水による浸食に対して保護する構造であること。 ヘ 地滑り地塊の滑りに伴って生じた土石等を堆積するための施設 土圧、水圧、自重及び地滑り地塊の滑りに伴って生じた土石等の移動により当該施設に作用する力によって損壊、転倒、滑動又は沈下をしない構造であること。 六 対策工事の計画及び対策工事以外の特定開発行為に関する工事の計画において定める高さが二メートルを超える擁壁については、建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百四十二条(同令第七章の八の準用に関する部分を除く。)に定めるところによるものであること。