接収不動産に関する借地借家臨時処理法昭和三十一年法律第百三十八号
第3条(接収地の借地権者の土地優先賃借権)
土地が接収された当時におけるその土地の借地権者で、その土地の接収中にその借地権が存続期間の満了によつて消滅した者は、その土地又はその換地に借地権(第三者に対抗することのできない借地権及び臨時設備その他一時使用のために設定されたことの明らかな借地権を除く。)の存しない場合には、その土地の所有者に対し、この法律施行の日(この法律施行後接収の解除があつたときは、接収の解除の公告の日。以下同じ。)から六箇月以内に建物所有の目的で賃借の申出をすることによつて、他の者に優先して、相当な借地条件で、かつ、賃借権の設定の対価を支払うことが相当でない場合を除き、相当な賃借権の設定の対価で、その土地を賃借することができる。 ただし、その土地を権原により建物所有の目的で使用する者があるとき、又は他の法令により、その土地に建物を築造するについて許可を必要とする場合に、その許可がないときは、その申出をすることができない。
2 土地が接収された当時から引き続きその土地に借地権を有する者で、その土地にある当該借地権者の所有に属する登記した建物が接収中に滅失(接収の際における除却を含む。以下同じ。)したため、その借地権をもつてこの法律施行の日までにその土地について権利を取得した第三者に対抗することができない者は、その土地又はその換地に借地権(第三者に対抗することのできない借地権及び臨時設備その他一時使用のために設定されたことの明らかな借地権を除く。)の存しない場合には、その土地の所有者に対し、この法律施行の日から六箇月以内に建物所有の目的で賃借の申出をすることによつて、他の者に優先して、相当な借地条件で、かつ、賃借権の設定の対価を支払うことが相当でない場合を除き、相当な賃借権の設定の対価で、その土地を賃借することができる。 この場合には、前項ただし書の規定を準用する。
3 土地所有者は、第一項又は前項の申出を受けた日から三週間以内に、拒絶の意思を表示しないときは、その期間満了の時、その申出を承諾したものとみなす。
4 土地所有者は、建物所有の目的で自ら使用することを必要とする場合その他正当な事由があるのでなければ、第一項又は第二項の申出を拒絶することができない。
5 第一項又は第二項に規定する借地権者の借地権が接収された当時において第三者に対抗することのできない借地権又は臨時設備その他一時使用のために設定されたことの明らかな借地権であるときは、これらの規定は、適用しない。
6 第一項又は第二項の規定により設定された賃借権の存続期間は、借地借家法(平成三年法律第九十号)第三条(借地権の存続期間)の規定にかかわらず、二十年とする。 ただし、建物が、この期間満了前に朽廃したときは、賃借権は、これによつて消滅する。
7 当事者は、前項に規定する存続期間について、同項の規定にかかわらず、その合意により、別段の定をすることができる。 ただし、存続期間を二十年未満とする借地条件は、これを定めないものとみなす。
8 第一項又は第二項の規定により設定された賃借権は、その登記及びその土地にある建物の登記がなくても、これをもつてこの法律施行の日から二年以内にその土地について権利を取得した第三者に対抗することができる。