外国倒産処理手続の承認援助に関する法律平成十二年法律第百二十九号
第27条(担保権の実行手続等の中止命令)
裁判所は、債権者の一般の利益に適合し、かつ、債務者の財産につき担保権を有する者(以下この条において「担保権者」という。)又は企業担保権の実行手続の申立人に不当な損害を及ぼすおそれがないと認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、外国倒産処理手続の承認の決定と同時に又はその決定後、相当の期間を定めて、債務者の財産に対して既にされている当該担保権の実行の手続の中止(債権を目的とする質権の実行の禁止を含む。)又は当該企業担保権の実行手続の中止を命ずることができる。
2 裁判所は、外国倒産処理手続の承認の申立てがされた場合には、当該申立てについて決定をする前であっても、前項の規定による中止の命令をすることができる。 外国倒産処理手続の承認の申立てを棄却する決定に対して第二十四条第一項の即時抗告がされたときも、同様とする。
3 前項の規定による中止の命令は、外国倒産処理手続の承認の申立てを棄却する決定又は同項の即時抗告を棄却する決定があったときは、その効力を失う。
4 第一項又は第二項の規定による中止の命令(企業担保権の実行手続に係るものを除く。)は、担保権者に不当な損害を及ぼさないために必要な条件を付して発することができる。
5 裁判所は、第一項又は第二項の規定による中止の命令(債権を目的とする質権の実行の手続の中止(実行の禁止を含む。次項及び次条第一項において同じ。)の命令を除く。)を発する場合には、担保権者又は企業担保権の実行手続の申立人の意見を聴かなければならない。
6 裁判所は、第一項又は第二項の規定による債権を目的とする質権の実行の手続の中止の命令を発した場合には、速やかに、質権者の意見を聴かなければならない。 ただし、あらかじめ質権者の意見を聴いたときは、この限りでない。
7 裁判所は、第一項又は第二項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
8 第一項又は第二項の規定による中止の命令及び前項の規定による変更の決定に対しては、担保権者又は企業担保権の実行手続の申立人に限り、即時抗告をすることができる。
9 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
10 第二十五条第八項の規定は第一項又は第二項の規定による中止の命令、第七項の規定による決定及び第八項の即時抗告についての裁判があった場合について、同条第九項の規定は第二項の規定による中止の命令があった場合について準用する。
11 債権を目的とする質権の実行を禁止する第一項又は第二項の規定による中止の命令が発せられたときは、当該質権の被担保債権については、当該命令が効力を失った日の翌日から二月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。