武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律平成十六年法律第百十二号
第105条(武力攻撃原子力災害への対処)
原子力防災管理者(原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第九条第一項の原子力防災管理者をいう。第百九十二条第二号において同じ。)は、武力攻撃に伴って、放射性物質又は放射線が原子力事業所(同法第二条第四号の原子力事業所をいう。第七項において同じ。)外(事業所外運搬(同条第二号の事業所外運搬をいう。以下同じ。)の場合にあっては、当該運搬に使用する容器外。第七項において同じ。)へ放出され、又は放出されるおそれがあると認めるときは、政令で定めるところにより、直ちに、その旨を内閣総理大臣及び原子力規制委員会、所在都道府県知事(同法第七条第二項の所在都道府県知事をいう。以下この条において同じ。)、所在市町村長(同項の所在市町村長をいう。第三項及び第四項において同じ。)並びに関係周辺都道府県知事(同条第二項の関係周辺都道府県知事をいう。以下この条において同じ。)に(事業所外運搬に係る事実の発生の場合にあっては、内閣総理大臣、原子力規制委員会及び国土交通大臣並びに当該事実が発生した場所を管轄する都道府県知事及び市町村長に)通報しなければならない。 この場合において、所在都道府県知事及び関係周辺都道府県知事は、関係周辺市町村長(同項の関係周辺市町村長をいう。)にその旨を通報するものとする。
2 内閣総理大臣及び原子力規制委員会(事業所外運搬に係る事実の発生の場合にあっては、内閣総理大臣、原子力規制委員会及び国土交通大臣)は、前項前段の規定による通報を受けたときは、その国民の保護に関する計画で定めるところにより、直ちに、その旨を対策本部長に報告するとともに、関係指定公共機関に通知しなければならない。
3 所在都道府県知事、所在市町村長及び関係周辺都道府県知事(事業所外運搬に係る事実の発生の場合にあっては、当該事実が発生した場所を管轄する都道府県知事及び市町村長。次項において同じ。)は、第一項に規定する事実があると認めるときは、それぞれその国民の保護に関する計画で定めるところにより、直ちに、その旨を内閣総理大臣及び原子力規制委員会(事業所外運搬に係る事実の発生の場合にあっては、内閣総理大臣、原子力規制委員会及び国土交通大臣)に通報しなければならない。
4 第二項の規定は、内閣総理大臣及び原子力規制委員会(事業所外運搬に係る事実の発生の場合にあっては、内閣総理大臣、原子力規制委員会及び国土交通大臣。以下この項において同じ。)が第一項に規定する事実があると認めるとき、又は内閣総理大臣及び原子力規制委員会が前項の規定による通報を受けたときについて準用する。 この場合において、内閣総理大臣及び原子力規制委員会は、併せて所在都道府県知事、所在市町村長及び関係周辺都道府県知事並びに原子力事業者(原子力災害対策特別措置法第二条第三号の原子力事業者をいう。第十三項において同じ。)に通知しなければならない。
5 第一項後段の規定は、所在都道府県知事及び関係周辺都道府県知事が前項後段の規定による通知を受けた場合について準用する。 この場合において、第一項後段中「通報する」とあるのは、「通知する」と読み替えるものとする。
6 都道府県知事は、第一項前段の規定による通報又は第四項後段の規定による通知を受けたときは、その国民の保護に関する計画で定めるところにより、直ちに、その旨を関係指定地方公共機関に通知しなければならない。
7 対策本部長は、第二項(第四項において準用する場合を含む。)の規定による報告があった場合において、武力攻撃に伴って放射性物質又は放射線が原子力事業所外へ放出されることにより、人の生命、身体又は財産に対する危険が生ずるおそれがあると認めるときは、直ちに、次に掲げる事項の公示をしなければならない。 一 武力攻撃に伴って原子力事業所外へ放出される放射性物質又は放射線による被害(以下この条において「武力攻撃原子力災害」という。)の発生又はその拡大を防止するための応急の対策(以下この条において「応急対策」という。)を実施すべき区域(以下この条において「応急対策実施区域」という。) 二 当該武力攻撃原子力災害に係る事態の概要 三 前二号に掲げるもののほか、応急対策実施区域内の住民及び公私の団体に対し周知させるべき事項
8 第四十五条及び第四十六条の規定は、対策本部長が前項の公示をした場合について準用する。
9 内閣総理大臣は、第七項の公示があったときは、対策本部長の求めに応じ、対処基本方針に基づき、関係大臣を指揮し、応急対策を実施させなければならない。
10 対策本部長は、第七項の公示をしたときは、直ちに、応急対策実施区域を管轄する都道府県知事に対し、住民の避難その他の所要の応急対策を実施すべきことを指示しなければならない。
11 都道府県知事は、第七項の公示があった場合において、武力攻撃原子力災害の発生又はその拡大を防止するため必要があると認めるときは、市町村長に対し、所要の応急対策を実施すべきことを指示することができる。
12 対策本部長は、第七項の場合において、応急対策を実施する必要がなくなったと認めるときは、速やかに、同項の公示を取り消す旨の公示をするものとする。
13 原子力災害対策特別措置法第二十五条の規定は第一項に規定する事実が発生した場合について、同法第二十六条の規定は第七項の公示があった場合について、同法第二十七条の規定は前項の規定による公示があった場合について準用する。 この場合において、同法第二十五条第一項中「第十条第一項の政令で定める事象」とあるのは「第一項に規定する事実」と、同項及び同条第二項中「の定めるところにより」とあるのは「で定める例により」と、同条第一項並びに同法第二十六条第一項第一号、第二号及び第五号中「原子力災害」とあるのは「武力攻撃原子力災害」と、同法第二十五条第二項中「事象」とあるのは「事実」と、同法第二十六条(見出しを含む。)中「緊急事態応急対策」とあるのは「応急対策」と、同条第一項第一号中「原子力緊急事態宣言」とあるのは「第七項の公示の内容」と、「避難の勧告又は指示」とあるのは「住民の避難」と、同項第八号中「原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)の拡大の防止」とあるのは「武力攻撃原子力災害の発生又はその拡大の防止」と、同条第二項中「原子力緊急事態宣言」とあるのは「第七項の公示」と、「原子力緊急事態解除宣言」とあるのは「前項の規定による公示」と、同項及び同法第二十七条第二項中「指定行政機関の長及び指定地方行政機関の長、地方公共団体の長その他の執行機関、指定公共機関及び指定地方公共機関」とあるのは「指定行政機関の長等」と、「法令、防災計画、原子力災害対策指針又は原子力事業者防災業務計画の定めるところにより」とあるのは「法令の規定に基づき、それぞれその国民の保護に関する計画又は国民の保護に関する業務計画で定めるところにより(原子力事業者については、原子力事業者防災業務計画で定める例により)」と、同法第二十六条第三項及び第二十七条第三項中「法令、防災計画、原子力災害対策指針又は原子力事業者防災業務計画の定めるところにより」とあるのは「法令若しくは指定行政機関及び地方公共団体の国民の保護に関する計画で定めるところにより、又は原子力事業者防災業務計画で定める例により」と、「地方公共団体の長その他の執行機関」とあるのは「地方公共団体の長等」と、同条の見出し並びに同条第二項及び第三項中「原子力災害事後対策」とあるのは「事後対策」と、同条第一項中「原子力災害事後対策は」とあるのは「事後対策(前項の規定による公示があった時以後において、武力攻撃原子力災害の発生若しくはその拡大の防止又は武力攻撃原子力災害の復旧を図るため実施すべき対策をいう。以下この条において同じ。)は」と、同項第一号及び第三号中「原子力災害事後対策実施区域」とあるのは「応急対策実施区域その他所要の区域」と、同項第四号中「原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)の拡大の防止又は原子力災害の復旧」とあるのは「武力攻撃原子力災害の発生若しくはその拡大の防止又は武力攻撃原子力災害の復旧」と読み替えるものとする。
14 原子力防災専門官(原子力災害対策特別措置法第三十条第一項の原子力防災専門官をいう。)は、第一項前段又は第三項の規定による通報があったときは、その状況の把握のため必要な情報の収集、地方公共団体が行う情報の収集に関する助言その他武力攻撃原子力災害の発生又はその拡大の防止の円滑な実施に必要な業務を行うものとする。
15 国及び地方公共団体は、前二項の規定による措置を講ずる者の安全の確保に関し十分に配慮しなければならない。