自衛隊法昭和二十九年法律第百六十五号
第81の3条(重要電子計算機に対する通信防護措置)
内閣総理大臣は、重要電子計算機に対する特定不正行為(重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律(令和七年法律第四十二号)第二条第四項に規定する特定不正行為をいい、電気通信回線を介して行われるものに限る。以下この項及び第四項第一号において同じ。)であつて、本邦外にある者による特に高度に組織的かつ計画的な行為と認められるものが行われた場合において、次の各号のいずれにも該当することにより自衛隊が対処を行う特別の必要があると認めるときは、部隊等に当該特定不正行為(当該特定不正行為を行つた者による同種の特定不正行為を含む。第一号において同じ。)による当該重要電子計算機への被害を防止するために必要な電子計算機の動作に係る措置であつて電気通信回線を介して行うもの(以下この条及び第九十一条の三において「通信防護措置」という。)をとるべき旨を命ずることができる。 一 当該特定不正行為により重要電子計算機に特定重大支障(重要電子計算機の機能の停止又は低下であつて、当該機能の停止又は低下が生じた場合に、当該重要電子計算機に係る事務又は事業の安定的な遂行に容易に回復することができない支障が生じ、これによつて国家及び国民の安全を著しく損なう事態が生ずるものをいう。次号において同じ。)が生ずるおそれが大きいと認めること。 二 特定重大支障の発生を防止するために自衛隊が有する特別の技術又は情報が必要不可欠であること。 三 国家公安委員会からの要請又はその同意があること。
2 前項の「重要電子計算機」とは、重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律第二条第二項に規定する重要電子計算機(同項第三号に該当するものにあつては、防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律(令和五年法律第五十四号)第二十七条第一項に規定する契約事業者である者が次に掲げる情報を取り扱うために使用するものに限る。)をいう。 一 日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和二十九年法律第百六十六号)第一条第三項に規定する特別防衛秘密である情報 二 特定秘密の保護に関する法律(平成二十五年法律第百八号)第三条第一項に規定する特定秘密(同法第五条第四項の規定により防衛大臣が保有させ、又は同法第八条第一項の規定により防衛大臣が提供したものに限る。)である情報 三 防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律第二十七条第一項に規定する装備品等秘密である情報 四 重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律(令和六年法律第二十七号)第三条第一項に規定する重要経済安保情報(同法第十条第一項の規定により防衛大臣が提供し、又は同条第二項の規定により防衛大臣が保有させたものに限る。)である情報
3 第一項の規定により通信防護措置をとるべき旨を命ぜられた部隊等は、警察庁又は都道府県警察(次項第四号において「警察庁等」という。)と共同して当該通信防護措置を実施するものとする。
4 内閣総理大臣は、第一項の規定により部隊等に通信防護措置をとるべき旨を命ずる場合には、あらかじめ、防衛大臣と国家公安委員会との間で協議をさせた上で、次に掲げる事項を指定しなければならない。 一 通信防護措置により対処を行う特定不正行為及び防護の対象となる第二項に規定する重要電子計算機 二 通信防護措置として実施すべき措置に関する事項 三 通信防護措置の期間 四 警察庁等と共同して通信防護措置を実施する要領その他の警察庁等との連携に関する事項 五 その他必要な事項
5 内閣総理大臣は、前項第三号の期間内であつても、通信防護措置の必要がなくなつたと認める場合には、速やかに、部隊等に通信防護措置の終了を命じなければならない。