電子決済手段等取引業者に関する内閣府令令和五年内閣府令第四十八号
第38条(利用者の電子決済手段の管理)
電子決済手段等取引業者は、法第六十二条の十四第一項の規定に基づき電子決済手段等取引業の利用者の電子決済手段を管理するときは、信託会社等への電子決済手段の信託(以下「利用者区分管理電子決済手段信託」という。)をし、当該信託会社等において、利用者の電子決済手段とそれ以外の電子決済手段とを明確に区分させ、かつ、当該利用者の電子決済手段についてどの利用者の電子決済手段であるかが直ちに判別できる状態(当該利用者の電子決済手段に係る各利用者の数量が信託会社等の帳簿により直ちに判別できる状態を含む。)で管理させる方法により、当該電子決済手段を管理しなければならない。
2 利用者区分管理電子決済手段信託に係る契約は、次に掲げる要件の全てを満たすものでなければならない。 一 電子決済手段等取引業者を委託者とし、信託会社等を受託者とし、かつ、当該電子決済手段等取引業者の行う電子決済手段等取引業に係る取引に係る利用者を元本の受益者とすること。 二 受託者が信託財産につき保存行為又は財産の性質を変えない範囲内の利用行為若しくは改良行為のみを行うものであること。 三 受益者代理人を選任し、当該受益者代理人のうち少なくとも一の者は、弁護士等をもって充てられるものであること。 四 複数の利用者区分管理電子決済手段信託を行う場合には、当該複数の利用者区分管理電子決済手段信託について同一の受益者代理人を選任するものであること。 五 電子決済手段等取引業者が次に掲げる要件に該当することとなった場合には、弁護士等である受益者代理人のみがその権限を行使するものであること(当該受益者代理人が、他の受益者代理人が権限を行使することを認める場合を除く。)。 イ 法第六十二条の二十二第一項又は第二項の規定により法第六十二条の三の登録を取り消されたとき。 ロ 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てを行ったとき(外国電子決済手段等取引業者にあっては、国内において破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始若しくは特別清算開始の申立てを行ったとき、又は本店の所在する国において当該国の法令に基づき同種類の申立てを行ったとき。第五項第六号ロにおいて同じ。)。 ハ 電子決済手段等取引業の全部の廃止(外国電子決済手段等取引業者にあっては、国内に設けた全ての営業所における電子決済手段等取引業の廃止。ハ及び第五項第六号ハにおいて同じ。)若しくは解散(外国電子決済手段等取引業者にあっては、国内に設けた営業所の清算の開始。ハ及び同号ハにおいて同じ。)をしたとき、又は法第六十二条の二十五第三項の規定による電子決済手段等取引業の全部の廃止若しくは解散の公告をしたとき。 ニ 法第六十二条の二十二第一項の規定による電子決済手段等取引業の全部又は一部の停止の命令を受けたとき。 六 利用者区分管理電子決済手段信託及び利用者区分管理電子決済手段自己信託(次項に規定する利用者区分管理電子決済手段自己信託をいう。次号ロにおいて同じ。)に係る信託財産に属する電子決済手段の数量(以下「受託電子決済手段数量」という。)が利用者区分管理必要数量(個別利用者区分管理数量(電子決済手段等取引業者の行う電子決済手段等取引業に関し管理する利用者の電子決済手段(第七項の規定により管理するものを除く。)を当該利用者ごとに算定した数量をいう。以下同じ。)の合計数量をいう。以下同じ。)に満たない場合には、満たないこととなった日の翌日から起算して二営業日以内に、電子決済手段等取引業者によりその不足数量が解消されるものであること。 七 次のイ及びロに掲げる場合以外の場合には、利用者区分管理電子決済手段信託に係る契約の全部又は一部の解約を行うことができないものであること。 イ 受託電子決済手段数量が利用者区分管理必要数量を超過する場合において、その超過数量の範囲内で利用者区分管理電子決済手段信託に係る契約の全部又は一部の解約を行うとき。 ロ 他の利用者区分管理電子決済手段信託又は利用者区分管理電子決済手段自己信託に係る信託財産として信託することを目的として利用者区分管理電子決済手段信託に係る契約の全部又は一部の解約を行う場合 八 前号イ又はロに掲げる場合に行う利用者区分管理電子決済手段信託に係る契約の全部又は一部の解約に係る信託財産を委託者に帰属させるものであること。 九 弁護士等である受益者代理人が必要と判断した場合には、利用者の受益権が当該受益者代理人により全ての利用者について一括して行使されるものであること。 十 利用者の受益権が弁護士等である受益者代理人により一括して行使された場合には、当該受益権に係る信託契約を終了することができるものであること。 十一 利用者が受益権を行使する場合にそれぞれの利用者に返還される電子決済手段の数量が、当該受益権の行使の日における受託電子決済手段数量に、当該日における利用者区分管理必要数量に対する当該利用者に係る個別利用者区分管理数量の割合を乗じて得た数量(当該数量が当該個別利用者区分管理数量を超える場合には、当該個別利用者区分管理数量)とされていること。 十二 利用者が受益権を行使する日における受託電子決済手段数量が利用者区分管理必要数量を超過する場合には、その超過数量に係る電子決済手段は委託者に帰属するものであること。
3 第一項の規定にかかわらず、電子決済手段等取引業者は、法第六十二条の十四第一項の規定に基づき電子決済手段等取引業の利用者の電子決済手段を管理する場合において、次に掲げる要件の全てを満たすものとして現に受けている登録をした財務局長等の承認を受けたときは、信託法(平成十八年法律第百八号)第三条第三号に掲げる方法によってする電子決済手段の信託(以下「利用者区分管理電子決済手段自己信託」という。)をし、当該電子決済手段等取引業者において、利用者の電子決済手段とそれ以外の電子決済手段とを明確に区分し、かつ、当該利用者の電子決済手段についてどの利用者の電子決済手段であるかが直ちに判別できる状態(当該利用者の電子決済手段に係る各利用者の数量が自己の帳簿により直ちに判別できる状態を含む。)で管理する方法により、当該電子決済手段を管理することができる。 この場合において、当該電子決済手段等取引業者は、当該利用者区分管理電子決済手段自己信託に係る信託財産に属する電子決済手段を移転するために必要な情報を、常時インターネットに接続していない電子機器、電磁的記録媒体(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって電子計算機による情報処理の用に供されるものに係る記録媒体をいう。以下同じ。)その他の記録媒体(文書その他の物を含む。)に記録して管理する方法その他これと同等の技術的安全管理措置を講じて管理する方法により、当該電子決済手段を管理しなければならない。 一 資本金の額及び純資産額が三千万円以上であること。 二 利用者区分管理電子決済手段自己信託に係る事務の内容及び方法を記載した書類の規定が、法令に適合し、かつ、当該事務を適正に遂行するために十分なものであること。 三 人的構成に照らして、利用者区分管理電子決済手段自己信託に係る事務を的確に遂行することができる知識及び経験を有すること。
4 電子決済手段等取引業者は、前項の承認を受けようとするときは、別紙様式第十六号により作成した承認申請書に、利用者区分管理電子決済手段自己信託に係る事務の内容及び方法を記載した書類その他参考となるべき事項を記載した書面を添付して、同項の財務局長等に提出しなければならない。
5 利用者区分管理電子決済手段自己信託は、次に掲げる要件の全てを満たすものでなければならない。 一 電子決済手段等取引業者の行う電子決済手段等取引業に係る取引に係る利用者を元本の受益者とすること。 二 受託者が信託財産につき保存行為又は財産の性質を変えない範囲内の利用行為若しくは改良行為のみを行うものであること。 三 受益者代理人を選任し、当該受益者代理人のうち少なくとも一の者は、弁護士等をもって充てられるものであること。 四 複数の利用者区分管理電子決済手段自己信託を行う場合には、当該複数の利用者区分管理電子決済手段自己信託について同一の受益者代理人を選任するものであること。 五 利用者区分管理電子決済手段信託を行う場合には、利用者区分管理電子決済手段自己信託について当該利用者区分管理電子決済手段信託と同一の受益者代理人を選任するものであること。 六 電子決済手段等取引業者が次に掲げる要件に該当することとなった場合には、弁護士等である受益者代理人のみがその権限を行使するものであること(当該受益者代理人が、他の受益者代理人が権限を行使することを認める場合を除く。)。 イ 法第六十二条の二十二第一項又は第二項の規定により法第六十二条の三の登録を取り消されたとき。 ロ 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てを行ったとき。 ハ 電子決済手段等取引業の全部の廃止若しくは解散をしたとき、又は法第六十二条の二十五第三項の規定による電子決済手段等取引業の全部の廃止若しくは解散の公告をしたとき。 ニ 法第六十二条の二十二第一項の規定による電子決済手段等取引業の全部又は一部の停止の命令を受けたとき。 七 受託電子決済手段数量が利用者区分管理必要数量に満たない場合には、満たないこととなった日の翌営業日までに、電子決済手段等取引業者によりその不足数量が解消されるものであること。 八 次のイ及びロに掲げる場合以外の場合には、利用者区分管理電子決済手段自己信託の全部又は一部を終了させることができないものであること。 イ 受託電子決済手段数量が利用者区分管理必要数量を超過する場合において、その超過数量の範囲内で利用者区分管理電子決済手段自己信託の全部又は一部を終了させるとき。 ロ 利用者区分管理電子決済手段信託又は他の利用者区分管理電子決済手段自己信託に係る信託財産として信託することを目的として利用者区分管理電子決済手段自己信託の全部又は一部を終了させる場合 九 前号イ又はロに掲げる場合に利用者区分管理電子決済手段自己信託の全部又は一部の終了に係る信託財産を委託者に帰属させるものであること。 十 弁護士等である受益者代理人が必要と判断した場合には、利用者の受益権が当該受益者代理人により全ての利用者について一括して行使されるものであること。 十一 利用者の受益権が弁護士等である受益者代理人により一括して行使された場合には、当該受益権に係る利用者区分管理電子決済手段自己信託を終了することができるものであること。 十二 利用者が受益権を行使する場合にそれぞれの利用者に返還される電子決済手段の数量が、当該受益権の行使の日における受託電子決済手段数量に、当該日における利用者区分管理必要数量に対する当該利用者に係る個別利用者区分管理数量の割合を乗じて得た数量(当該数量が当該個別利用者区分管理数量を超える場合には、当該個別利用者区分管理数量)とされていること。 十三 利用者が受益権を行使する日における受託電子決済手段数量が利用者区分管理必要数量を超過する場合には、その超過数量に係る電子決済手段は委託者に帰属するものであること。
6 電子決済手段等取引業者は、個別利用者区分管理数量及び利用者区分管理必要数量を毎営業日算定しなければならない。
7 第一項及び第三項の規定にかかわらず、電子決済手段等取引業者は、法第六十二条の十四第一項の規定に基づき電子決済手段等取引業の利用者の電子決済手段を管理する場合において、当該電子決済手段が当該利用者に帰属することが明らかであるときは、次の各号に掲げる方法のいずれかにより、当該電子決済手段を管理しなければならない。 一 次のイ及びロに掲げる方法(電子決済手段等取引業の利用者の利便の確保及び電子決済手段等取引業の円滑な遂行を図るために、その行う電子決済手段等取引業の状況に照らし、ロに掲げる方法以外の方法で管理することが必要な最小限度の電子決済手段にあっては、イに掲げる方法) イ 利用者の電子決済手段と自己の電子決済手段とを明確に区分し、かつ、当該利用者の電子決済手段についてどの利用者の電子決済手段であるかが直ちに判別できる状態(当該利用者の電子決済手段に係る各利用者の数量が自己の帳簿により直ちに判別できる状態を含む。次号イにおいて同じ。)で管理する方法 ロ 利用者の電子決済手段を移転するために必要な情報を、常時インターネットに接続していない電子機器、電磁的記録媒体その他の記録媒体(文書その他の物を含む。)に記録して管理する方法その他これと同等の技術的安全管理措置を講じて管理する方法 二 次のイ及びロに掲げる方法(電子決済手段等取引業の利用者の利便の確保及び電子決済手段等取引業の円滑な遂行を図るために、その行う電子決済手段等取引業の状況に照らし、ロに掲げる方法以外の方法で管理することが必要な最小限度の電子決済手段にあっては、イに掲げる方法) イ 第三者において、利用者の電子決済手段とそれ以外の電子決済手段とを明確に区分させ、かつ、当該利用者の電子決済手段についてどの利用者の電子決済手段であるかが直ちに判別できる状態で管理させる方法 ロ 利用者の電子決済手段の保全に関して、当該電子決済手段等取引業者が自己で管理する場合と同等の利用者の保護が確保されていると合理的に認められる方法