譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律令和七年法律第五十六号
第62条(後順位の動産譲渡担保権者による実行)
後順位の動産譲渡担保権者(他の動産譲渡担保権に劣後する動産譲渡担保権を有する動産譲渡担保権者をいう。以下この条及び第七十七条において同じ。)がした帰属清算の通知又は処分清算譲渡は、当該後順位の動産譲渡担保権者が有する動産譲渡担保権に優先する動産譲渡担保権を有する動産譲渡担保権者(転動産譲渡担保権者が取得した権利を有する者を含む。)の全員の同意を得なければ、その効力を生じない。
2 後順位の動産譲渡担保権者が前項の同意を得て帰属清算の通知又は処分清算譲渡をした場合における前二条の規定の適用については、第六十条第一項及び前条第一項中「当該被担保債権は」とあるのは「当該動産譲渡担保権及びこれに優先する動産譲渡担保権の各被担保債権は、その順位に従って」と、第六十条第一項第一号及び第三号中「被担保債権」とあるのは「各被担保債権」と、同条第四項並びに前条第五項及び第六項中「被担保債権の額」とあるのは「第一項の各被担保債権の合計額」と、第六十条第五項中「被担保債権の額」とあるのは「同項の各被担保債権の合計額」と、前条第二項第三号中「被担保債権」とあるのは「前項の各被担保債権」とする。
3 前項に規定する場合において、各動産譲渡担保権の被担保債権の消滅すべき順位又は額について当該各動産譲渡担保権を有する動産譲渡担保権者(転動産譲渡担保権者が取得した権利を有する者を含む。)間に合意が成立し、かつ、後順位の動産譲渡担保権者が帰属清算時又は処分清算時以前に債務者及び動産譲渡担保権設定者に対してその合意の内容を通知したときは、同項の規定により読み替えて適用する第六十条第一項又は前条第一項の規定にかかわらず、各動産譲渡担保権の被担保債権は、その合意された順位又は額に従って消滅する。
4 動産譲渡担保権設定者が、動産譲渡担保権当初設定者が有していた譲渡担保動産についての権利の譲渡を受けた者であるとき(動産譲渡担保権者が当該動産譲渡担保権設定者への譲渡を承諾していたときを除く。)は、動産譲渡担保権者が当該動産譲渡担保権当初設定者(当該権利について順次二以上の譲渡がされ、かつ、当該動産譲渡担保権者がそのいずれかの譲渡を承諾した場合にあっては、当該動産譲渡担保権者が承諾した直近の譲渡を受けた者)に対してした前項の規定による通知は、当該動産譲渡担保権設定者に対してしたものとみなす。
5 第一項の同意をした動産譲渡担保権者が有する動産譲渡担保権の被担保債権で確定期限の到来していないものは、第二項の規定により読み替えて適用する第六十条第一項若しくは前条第一項の規定又は第三項の規定の適用については、弁済期が到来したものとみなす。
6 前項の被担保債権が無利息であるときは、帰属清算時又は処分清算時から同項の確定期限までの帰属清算時又は処分清算時における法定利率による利息との合算額がその被担保債権の額となるべき元本額をその被担保債権の額とみなす。