事業性融資の推進等に関する法律令和六年法律第五十二号
第62条(配当を受けた受託会社の義務等)
受託会社は、企業価値担保権の実行により、配当を受けた場合には、次に掲げる行為をする義務を負う。一特定被担保債権者に対し、遅滞なく、その有する特定被担保債権の額又は給付可能額から不特定被担保債権留保額を控除した額のいずれか低い額を上限として企業価値担保権信託契約で定める額に相当する金銭を給付すること。二債務者について清算手続若しくは破産手続が開始され、第四号の規定による金銭の給付をするまで又は第三項の規定により信託が終了するまでの間、不特定被担保債権者のために、当該金銭の給付をするために必要な財産を管理すること。三債務者が特別清算開始又は破産手続開始の申立てをする場合において、債務者のために、前号に規定する財産から、民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)の規定に従い当該申立ての手数料を納付し、会社法第八百八十八条第三項又は破産法(平成十六年法律第七十五号)第二十二条第一項の規定により特別清算の手続又は破産手続の費用として裁判所の定める金額を予納すること。四債務者について清算手続又は破産手続が開始されたときは、遅滞なく(当該清算手続又は破産手続が開始された後に当該配当を受けたときは、当該配当を受けた後遅滞なく)、当該清算手続又は破産手続における、弁済又は配当の順位に従って、不特定被担保債権者に不特定被担保債権留保額に相当する金銭(前号に規定する金額を予納した場合は、不特定被担保債権留保額から当該金額を控除した額に相当する金銭)を給付するために、清算人又は破産管財人に対し、当該金銭を給付すること。
2前項第四号の規定により清算人又は破産管財人が給付を受けた金銭は、会社法第四百七十六条に規定する清算株式会社若しくは同法第六百四十五条に規定する清算持分会社の財産又は破産財団に属する財産とする。
3次の各号のいずれかに該当する場合には、企業価値担保権信託契約に係る信託は終了するものとする。この場合において、当該信託の受益権は消滅する。一第百九十一条第二項の規定による公告の日から三十日を経過しても、債務者について清算手続が開始せず、かつ、破産手続開始の申立てがなされない場合二前号の期間内に債務者について清算手続が開始せず、かつ、当該期間内に破産手続開始の申立てがなされた場合において、当該申立てのいずれもが取り下げられ、又はこれらを却下し、若しくは棄却する決定が確定し、若しくは当該申立てに係る破産手続開始の決定を取り消す決定が確定したとき。
4受託会社についての信託法第百八十四条の規定の適用については、同条第一項中「受益者(」とあるのは「事業性融資の推進等に関する法律(令和六年法律第五十二号)第六条第六項に規定する特定被担保債権者(」と、「及び」とあるのは「、清算人(債務者(同条第一項に規定する債務者をいう。以下この項において同じ。)の特別清算が開始している場合に限る。)若しくは破産管財人(債務者の破産手続が開始している場合に限る。)又は同条第七項に規定する不特定被担保債権者(債務者の特別清算又は破産手続が開始していない場合に限る。)及び」と、「受益者等」とあるのは「特定被担保債権者等」と、同条第二項及び第三項中「受益者等」とあるのは「特定被担保債権者等」とする。
5第一項第一号の「給付可能額」とは、第一号及び第二号に掲げる金額の合計額から第三号及び第四号に掲げる金額の合計額を減じて得た額をいう。一配当を受けた金額二信託財産に属する債権について弁済を受けた金額三信託法第四十九条第一項(同法第五十三条第二項及び第五十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定により受託会社が有する権利の金額四信託法第二十一条第二項第二号に規定する信託債権に係る債務の金額