会社更生法平成十四年法律第百五十四号
第24条(他の手続の中止命令等)
裁判所は、更生手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、更生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続又は処分の中止(債権を目的とする質権の実行の禁止を含む。)を命ずることができる。 ただし、第二号に規定する強制執行等又は第六号に掲げる処分については、その強制執行等に係る更生債権者等又はその処分を行う者に不当な損害を及ぼすおそれがない場合に限る。 一 開始前会社についての破産手続、再生手続又は特別清算手続 二 強制執行等(更生債権等に基づく強制執行、仮差押え、仮処分若しくは担保権の実行(債権を目的とする質権については、当該債権の取立てを含む。)又は更生債権等を被担保債権とする留置権による競売をいう。)の手続で、開始前会社の財産に対して既にされているもの 三 開始前会社に対して既にされている企業担保権の実行手続 四 開始前会社の財産関係の訴訟手続 五 開始前会社の財産関係の事件で行政庁に係属しているものの手続 六 外国租税滞納処分(共助対象外国租税の請求権に基づき国税滞納処分の例によってする処分(共益債権を徴収するためのものを除く。)をいう。)で、開始前会社の財産に対して既にされているもの
2 裁判所は、更生手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、職権で、国税滞納処分(共益債権を徴収するためのものを除き、国税滞納処分の例による処分(共益債権及び共助対象外国租税の請求権を徴収するためのものを除く。)を含む。)で、開始前会社の財産に対して既にされているものの中止を命ずることができる。 ただし、あらかじめ、徴収の権限を有する者の意見を聴かなければならない。
3 前項の規定による中止の命令は、更生手続開始の申立てについて決定があったとき、又は中止を命ずる決定があった日から二月を経過したときは、その効力を失う。
4 第一項の規定による中止の命令(同項第二号の担保権の実行又は留置権による競売に係るものに限る。)は、開始前会社の財産につき担保権を有する者に不当な損害を及ぼさないために必要な条件を付して発することができる。
5 裁判所は、第一項及び第二項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
6 裁判所は、開始前会社の事業の継続のために特に必要があると認めるときは、開始前会社(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)の申立てにより、担保を立てさせて、第一項第二号の規定により中止した同号に規定する強制執行等の手続、同項第六号の規定により中止した同号に規定する外国租税滞納処分又は第二項の規定により中止した同項に規定する国税滞納処分の取消しを命ずることができる。 ただし、当該国税滞納処分の取消しを命ずる場合においては、あらかじめ、徴収の権限を有する者の意見を聴かなければならない。
7 第一項又は第二項の規定による中止の命令、第五項の規定による決定及び前項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる。
8 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
9 第七項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その電子裁判書(第十三条において準用する民事訴訟法第百二十二条において準用する同法第二百五十二条第一項の規定により作成された電磁的記録であって、第十三条において準用する同法第百二十二条において準用する同法第二百五十三条第二項の規定によりファイルに記録されたものをいう。以下同じ。)を当事者に送達しなければならない。
10 債権を目的とする質権の実行を禁止する第一項の規定による中止の命令が発せられたときは、当該質権の被担保債権については、当該命令が効力を失った日の翌日から二月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。