船舶安全法施行規則昭和三十八年運輸省令第四十一号
第51条(資料の供与等)
船舶所有者は、次の表の上欄に掲げる船舶について、同表の下欄に掲げる資料を作成しなければならない。 ただし、同表第二号の旅客船のうち、小型船舶であつて管海官庁が当該船舶の操縦性能を考慮して差し支えないと認める場合は、この限りでない。 一 船舶復原性規則又は小型船舶安全規則第百一条の規定の適用を受ける船舶 当該船舶が十分な復原性を保持するために必要な資料 二 旅客船(推進機関及び帆装を有しない船舶を除く。) 当該船舶の操縦性能をわかりやすく記載した資料 三 旅客船(国際航海に従事するものに限る。) 当該船舶の航行上の制限をわかりやすく記載した資料、非常の際の当該船舶の安全の確保のために必要な資料及び非常の際の海上保安機関との連絡を適確に行うために必要な資料 四 遠洋区域又は近海区域を航行区域とする長さ百メートル以上の船舶(満載喫水線の標示をすることを要しないもの、貨物を積載しないもの及び貨車航送船その他の貨物の積付けが一定であるものを除く。) 当該船舶の貨物及びバラストの積付けにより船舶の構造に受け入れられない応力が発生することを防止するため、当該積付けの調整に必要な資料 五 総トン数五百トン以上のタンカー(国際航海に従事しないものであつて沿海区域又は平水区域を航行区域とするものを除く。)及び総トン数二万トン以上のバルクキャリア 当該船舶の貨物倉及びこれに隣接する区画の点検のための当該貨物倉及びこれに隣接する区画への交通についてわかりやすく記載した資料 六 ばら積み以外の方法で貨物を積載する船舶であつて国際航海に従事するもの(第一条第二項第一号の船舶を除く。) 当該船舶における貨物の積付け及び固定の方法をわかりやすく記載した資料 七 船舶復原性規則第二十六条ただし書の規定の適用を受ける船舶 当該船舶における液体貨物の積込み、取卸し及び移送並びにバラスト水の張水、排水及び移送の方法をわかりやすく記載した資料 八 係留船 当該船舶における火災等の災害の発生及び拡大を防止するために必要な資料 九 潜水船 当該船舶による潜水作業を安全に行うために必要な資料 十 水中翼船、エアクッション艇、表面効果翼船及び半潜水型又は甲板昇降型の船舶並びに自動化船(船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則(昭和二十六年運輸省令第九十一号)第二条の二に定める基準に適合するものをいう。以下同じ。) 当該船舶の操縦を適確に行うために必要な資料 十一 原子力船 当該船舶の原子炉施設の操作及び安全の確保のために必要な資料並びに安全説明書(原子力船の原子炉施設及び当該船舶の安全性を説明する資料をいう。以下同じ。) 十二 潜水設備を有する船舶 当該船舶による潜水作業を安全に行うために必要な資料 十三 第十三条の五第二項の規定による記入がなされた船舶検査証書を受有する船舶 国土交通大臣が高速船コードに従つて告示で定める基準に基づいて作成された次に掲げる資料 (1) 当該船舶の構造をわかりやすく記載した資料 (2) 当該船舶の設備の操作を適確に行うために必要な資料 (3) 当該船舶の航行の安全のために必要な資料 (4) 当該船舶の維持及び管理を適確に行うために必要な資料 十四 極海域(船舶設備規程第二条第六項に規定する極海域をいう。以下この項及び第六項において同じ。)を航行する船舶であつて、法第二条第一項に掲げる事項を施設した船舶(母船の周辺のみを航行する搭載船を除く。) 当該船舶が極海域の航行を安全に行うために必要な事項が記載された資料 十五 産業人員等運送船 当該船舶が産業人員等の運送を安全に行うために必要な事項が記載された資料 十六 自動運航システムを有する船舶 当該船舶の自動運航システムの運用を安全に行うために必要な方法及び条件が記載された資料
2 船舶所有者は、前項の規定により資料を作成したとき、又は、当該資料の内容を変更しようとするときは、管海官庁の承認を受けなければならない。
3 船舶所有者は、第一項の表第一号の資料の補助として使用するため、船舶に復原性計算機(復原性に関する事項を計算することができる計算機をいう。以下同じ。)を備える場合には、管海官庁の承認を受けなければならない。
4 第二項の承認(安全説明書に係るものを除く。)を受けた船舶所有者は、当該資料を第一項の表第一号から第十一号まで及び第十三号から第十六号までの船舶にあつては船長に、同表第十二号の船舶にあつては船長及び耐圧殻の乗員に供与しなければならない。
5 第一項の表第一号の資料は、同号の船舶が次の各号に掲げる船舶である場合にあつては、それぞれ当該各号に定める事項を含むものでなければならない。 一 船舶区画規程第二編第三章の適用を受ける船舶 同章に規定する損傷時の復原性に関する事項 二 船舶区画規程第三編第三章の適用を受ける船舶 同章に規定する損傷時の復原性に関する事項 三 船舶区画規程第四編第二章の適用を受ける船舶 同章に規定する損傷時の復原性に関する事項 四 船舶区画規程第百十二条の三の規定の適用を受ける船舶 同条において準用する同令第三編第三章に規定する損傷時の復原性に関する事項 五 液化ガスばら積船(危険物船舶運送及び貯蔵規則第百四十二条ただし書に規定する船舶を除く。) 同令第二百四十一条から第二百四十六条までに規定する損傷時の復原性に関する事項 六 液体化学薬品ばら積船(危険物船舶運送及び貯蔵規則第二百五十七条ただし書に規定する船舶を除く。) 同令第三百八条から第三百十三条までに規定する損傷時の復原性に関する事項
6 第一項の表第十四号の資料は、同号の船舶が船舶設備規程第二条第六項に規定する極海域航行船である場合にあつては、当該船舶の極海域における航行上の制限に関する事項及び非常の際の当該船舶の安全の確保のために必要な事項を含むものでなければならない。
7 第一項の表第三号の資料(当該船舶の航行上の制限をわかりやすく記載した資料に限る。)には、英語又はフランス語の訳文を付さなければならない。
8 法第八条の船舶の船長に供与する第一項の表第一号、第四号から第七号まで及び第十四号から第十六号までの資料であつて船級協会が承認したものは、管海官庁が承認したものとみなす。
9 法第八条の船舶に備える第三項の復原性計算機であつて船級協会が承認したものは、管海官庁が承認したものとみなす。
10 第一項の表第一号、第三号から第七号まで、第十一号及び第十三号から第十六号までの上欄に掲げる船舶の船長は、それぞれ同表下欄に掲げる資料(同表第十一号にあつては、安全説明書を除く。)を船内に備えておかなければならない。