商品先物取引法施行規則平成十七年農林水産省・経済産業省令第三号
第98の3条
法第二百十条第二号の主務省令で定める措置は、次の各号に掲げる委託者等の区分に応じ、当該各号に定めるものとする。 一 個人である委託者等(以下この項において「個人委託者等」という。) 信託契約を締結すること(次に掲げる要件を満たすものに限る。) イ 信託契約は、商品先物取引業者を委託者とし、信託会社又は信託業務を営む金融機関を受託者とし、かつ、当該商品先物取引業者が行う法第二条第二十二項第三号から第五号までに掲げる行為(以下この号において「特定行為」という。)に係る個人委託者等を元本の受益者とすること。 ロ 信託契約において、受益者代理人を選任し、当該受益者代理人のうち少なくとも一の者は、弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人又は主務大臣の指定する者(以下この号において「弁護士等」という。)とすること。 ハ 複数の特定信託(商品先物取引業者が個人委託者等を相手方とし、又は個人委託者等のために行う特定行為に係る信託をいう。以下この条において同じ。)を行う場合には、当該複数の特定信託について同一の受益者代理人を選任するものであること。 ニ 商品先物取引業者が次のいずれかに該当することとなった場合には、弁護士等である受益者代理人のみがその権限を行使するものであること(当該弁護士等である受益者代理人が、他の受益者代理人が権限を行使することを認める場合を除く。)。 (1) 法第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定により法第百九十条第一項の許可を取り消されたとき。 (2) 法第百九十条第二項又は第百九十七条第二項の規定により法第百九十条第一項の許可が効力を失ったとき。 (3) 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てを行ったとき(外国法人である場合には、破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始若しくは特別清算開始の申立てを行ったとき、又は本店等の所在する国において当該国の法令に基づき同種類の申立てを行ったとき。)。 (4) 商品先物取引業の廃止(外国法人である場合には、国内におけるすべての営業所又は事務所における商品先物取引業の廃止。以下この(4)において同じ。)をしたとき、若しくは解散(外国法人である場合には、国内における営業所又は事務所の清算の開始。以下この(4)において同じ。)をしたとき、又は法第百九十七条第三項の規定による商品先物取引業の廃止若しくは解散の公告をしたとき。 (5) 法第二百三十六条第一項の規定による業務の停止の命令(同項第七号に該当する場合に限る。)を受けたとき。 ホ 信託財産の運用を次のいずれかの方法に限る金銭信託とすること。 ただし、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第六条の規定により元本の補てんの契約をした金銭信託とする場合は、この限りでない。 (1) 次に掲げる有価証券の保有 (i) 国債証券 (ii) 地方債証券 (iii) 公社、公庫及び公団の発行する有価証券その他政府がその元利金の支払を保証しているもの (iv) 信用金庫法第五十四条の二の四第一項の規定による全国連合会債、長期信用銀行法第八条の規定による長期信用銀行債、農林中央金庫法第六十条の規定による農林債及び株式会社商工組合中央金庫法第三十三条の規定による商工債(同法附則第三十七条の規定により同法第三十三条の規定により発行された商工債とみなされたものを含む。) (v) 金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和四十三年法律第八十六号)第八条第一項(同法第五十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定による特定社債(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第八十七号)第百九十九条の規定による改正前の金融機関の合併及び転換に関する法律第十七条の二第一項(同法第二十四条第一項第七号において準用する場合を含む。)の規定による債券を含む。) (vi) 貸付信託法(昭和二十七年法律第百九十五号)に基づく受益証券で元本補てんの契約のあるもの (vii) 担保付社債(償還及び利払の遅延のないものに限る。) (viii) 金融商品取引業等に関する内閣府令(平成十九年内閣府令第五十二号)第六十五条第二号イからハまでに掲げる投資信託の受益証券(特定信託必要額(個別特定信託必要額(法第二百十条第二号に掲げる財産の額を個人委託者等ごとに算定した額をいう。以下この条において同じ。)の合計額をいう。以下この条において同じ。)の三分の一に相当する範囲内に限る。) (2) 次に掲げる金融機関への預金又は貯金(商品先物取引業者が当該金融機関である場合には、自己に対する預金又は貯金を除く。) (i) 銀行 (ii) 信用金庫及び信用金庫連合会並びに労働金庫及び労働金庫連合会 (iii) 農林中央金庫及び株式会社商工組合中央金庫 (iv) 信用協同組合及び信用協同組合連合会並びに業として預金又は貯金の受入れをすることができる農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合及び水産加工業協同組合連合会 (3) コールローン (4) 受託者である信託業務を営む金融機関に対する銀行勘定貸 (5) 信託業務を営む金融機関への金銭信託で元本補てんの契約のあるもの ヘ 信託財産の元本の評価額が特定信託必要額に満たない場合には、満たないこととなった日の翌日から起算して二営業日以内に、商品先物取引業者によりその不足額に相当する金銭が信託財産に追加されるものであること。 ト 商品先物取引業者が信託財産である有価証券の評価額をその時価により算定するものであること(当該特定信託が金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第六条の規定により元本の補てんの契約をした金銭信託である場合を除く。)。 チ 特定信託が金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第六条の規定により元本の補てんの契約をした金銭信託である場合には、その信託財産の元本の評価額を当該金銭信託の元本金額とすること。 リ 信託契約の全部又は一部の解除は、次に掲げる場合を除き、行ってはならないものとすること。 (1) 信託財産の元本の評価額が特定信託必要額を超過する場合に、当該超過額に相当する金額の範囲内で信託契約の全部又は一部の解除を行おうとする場合 (2) 他の特定信託に係る信託財産として信託することを目的として信託契約の全部又は一部の解除を行おうとする場合 ヌ リ(1)又は(2)に掲げる場合に行う信託契約の全部又は一部の解除に係る信託財産は、委託者に帰属させるものであること。 ル 商品先物取引業者がニ(1)から(5)までのいずれかに該当することとなった場合には、弁護士等である受益者代理人が特に認める場合を除き、当該商品先物取引業者が受託者に対して信託財産の運用の指図を行うことができないものであること。 ヲ 弁護士等である受益者代理人が必要と判断した場合には、個人委託者等の受益権が当該弁護士等である受益者代理人によりすべての個人委託者等について一括して行使されるものであること。 ワ 個人委託者等の受益権が弁護士等である受益者代理人により一括して行使された場合には、当該受益権に係る信託契約を終了することができるものであること。 カ 個人委託者等が受益権を行使する場合にそれぞれの個人委託者等に支払われる金額が、当該受益権の行使の日における元本換価額(特定信託に係る信託財産(元本部分に限る。)を換価して得られる額(特定信託が金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第六条の規定により元本の補てんの契約をした金銭信託である場合には、元本額)をいう。ヨにおいて同じ。)に、当該日における特定信託必要額に対する当該個人委託者等に係る個別特定信託必要額の割合を乗じて得た額(当該額が当該個別特定信託必要額を超える場合には、当該個別特定信託必要額)とされていること。 ヨ 個人委託者等が受益権を行使する日における元本換価額が特定信託必要額を超過する場合には、当該超過額は委託者等に帰属するものであること。 二 個人委託者等以外の委託者等 次に掲げるいずれかの措置 イ 銀行、協同組織金融機関又は株式会社商工組合中央金庫への預金又は貯金(法第二百十条第二号に掲げる財産であることがその名義により明らかなものに限る。) ロ 信託契約を締結すること(次に掲げる要件を満たすものに限る。)。 (1) 金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第六条の規定により元本の補てんの契約をした金銭信託であること又は信託会社若しくは信託業務を営む金融機関への金銭信託で信託財産が安全に運用されるものであること。 (2) 法第二百十条第二号に掲げる財産であることがその名義により明らかであること。 ハ カバー取引相手方等(商品先物取引業者が委託者等を相手方として行う店頭商品デリバティブ取引により生ずるおそれのある損失を軽減することを目的として、当該委託者等が行った店頭商品デリバティブ取引の対象となる商品又は商品指数及び当該店頭商品デリバティブ取引に係る売買の別その他これらに準ずる事項が同一となる商品市場における取引、外国商品市場取引又は他の商品先物取引業者その他の者(以下このハ及びニ並びに第三項において「他の商品先物取引業者等」という。)を相手方とした店頭商品デリバティブ取引(以下このハにおいて「カバー取引」という。)を行う場合における当該カバー取引に係る商品取引所、商品取引清算機関、外国商品市場開設者、外国の法令に準拠して設立された法人で外国において商品取引債務引受業と同種類の業務を行う者(以下このハにおいて「外国商品取引清算機関」という。)又は当該カバー取引の相手方となる他の商品先物取引業者等をいう。)への預託(当該商品先物取引業者が当該カバー取引を行う場合に、当該商品取引所、商品取引清算機関、外国商品市場開設者、外国商品取引清算機関又は他の商品先物取引業者等に当該カバー取引に係る金銭、有価証券その他の物を預託する場合に限る。) ニ 媒介等相手方(商品先物取引業者が委託者等のために店頭商品デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理を行う場合における当該媒介、取次ぎ又は代理の相手方となる他の商品先物取引業者等をいう。)への預託(当該商品先物取引業者が当該他の商品先物取引業者等を媒介等相手方として店頭商品デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理を行う場合に、当該他の商品先物取引業者等に当該店頭商品デリバティブ取引に係る金銭、有価証券その他の物を預託するときに限る。)
2 商品先物取引業者が特定信託の措置を講ずる場合には、当該商品先物取引業者は、個別特定信託必要額及び特定信託必要額を毎日算定しなければならない。
3 商品先物取引業者が第一項第二号ハ又はニに掲げる措置を講ずる場合には、当該商品先物取引業者は、他の商品先物取引業者等に預託した金銭、有価証券その他の物について、定期的にその価額の確認を行わなければならない。
4 商品先物取引業者は、外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引に関し、委託者等から有価証券等(有価証券その他の金銭以外の物をいう。以下この項において同じ。)の預託を受けた場合には、第一項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる有価証券等の区分に応じ、当該各号に定める方法により、当該有価証券等を自己の固有財産と区分して管理することができる。 この場合において、当該商品先物取引業者は、法第二百十条第二号に定める措置を講じたものとみなす。 一 商品先物取引業者が保管することにより管理する有価証券等(混合して保管される有価証券等を除く。次号において同じ。) 委託者等から預託を受けた有価証券等(以下この項において「委託者等有価証券等」という。)の保管場所については自己の固有財産である有価証券等その他の委託者等有価証券等以外の有価証券等(以下この項において「固有有価証券等」という。)の保管場所と明確に区分し、かつ、当該委託者等有価証券等についてどの委託者等の有価証券等であるかが直ちに判別できる状態で保管することにより管理する方法 二 商品先物取引業者が第三者をして保管させることにより管理する有価証券等 当該第三者をして、委託者等有価証券等の保管場所については固有有価証券等の保管場所と明確に区分させ、かつ、当該委託者等有価証券等についてどの委託者等の有価証券等であるかが直ちに判別できる状態で保管させることにより管理する方法 三 商品先物取引業者が保管することにより管理する有価証券等(混合して保管される有価証券等に限る。次号において同じ。) 委託者等有価証券等の保管場所については固有有価証券等の保管場所と明確に区分し、かつ、当該委託者等有価証券等に係る各委託者等の持分が自己の帳簿により直ちに判別できる状態で保管することにより管理する方法 四 商品先物取引業者が第三者をして保管させることにより管理する有価証券等 当該第三者をして、当該商品先物取引業者の委託者等のための口座については当該商品先物取引業者のための口座と区分する方法その他の方法により、委託者等有価証券等に係る持分が直ちに判別でき、かつ、当該委託者等有価証券等に係る各委託者等の持分が当該商品先物取引業者の帳簿により直ちに判別できる状態で保管させることにより管理する方法(外国の第三者をして保管させる場合には、当該外国の法令上当該第三者をして委託者等有価証券等に係る持分と固有有価証券等に係る持分とを区分して保管させることができないとき、その他当該第三者において委託者等有価証券等に係る持分が直ちに判別できる状態で保管させることができないことについて特にやむを得ない事由があると認められるときにあっては、当該委託者等有価証券等に係る各委託者等の持分が当該商品先物取引業者の帳簿により直ちに判別できる状態で保管させることにより管理する方法) 五 金融商品取引法第二条第二項の規定により有価証券とみなされる権利その他の有価証券等(前各号に掲げるものを除く。) 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める方法 イ 当該権利を行使する際に必要となる当該権利を証する書類その他の書類がある場合 当該書類を有価証券等とみなして前各号に掲げる有価証券等の区分に応じて管理する方法 ロ イに掲げる場合以外の場合 第三者をして当該権利を委託者等有価証券等として明確に管理させ、かつ、その管理の状況が当該商品先物取引業者の帳簿により直ちに把握できる状態で管理する方法 六 商品先物取引業者と委託者等が共有しているため前各号に定める方法により管理することができない有価証券等 委託者等有価証券等に係る各委託者等の持分が当該商品先物取引業者の帳簿により直ちに判別できる状態で管理する方法