譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律令和七年法律第五十六号
第71条(集合動産譲渡担保権者による超過分の金銭の組入義務等)
第九条第一項若しくは第三項、第六十条第一項若しくは第六十一条第一項の規定により、又は民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百三十九条第一項若しくは第二項若しくは第百四十二条(これらの規定を同法第百九十二条(同法第百九十五条の規定によりその例によることとされる場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定による配当若しくは弁済金の交付により集合動産譲渡担保権の被担保債権の全部又は一部が消滅し、かつ、その消滅した額が次に掲げる額のうちいずれか大きい方の額を超える場合において、集合動産譲渡担保権設定者について破産手続開始の決定(破産法(平成十六年法律第七十五号)第二百十六条第一項の規定による破産手続廃止の決定がされた場合を除く。)、再生手続開始の決定、更生手続開始の決定又は特別清算開始の命令があったときは、集合動産譲渡担保権者は、その超える額に相当する金銭(第三項及び第四項において「超過分の金銭」という。)を破産財団、再生債務者財産(民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第十二条第一項第一号に規定する再生債務者財産をいう。第九十七条第三項において同じ。)、更生会社財産(会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第二条第十四項に規定する更生会社財産又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号。以下「更生特例法」という。)第百六十九条第十四項に規定する更生会社財産をいう。第九十七条第四項において同じ。)、更生協同組織金融機関財産(更生特例法第四条第十四項に規定する更生協同組織金融機関財産をいう。第九十七条第四項において同じ。)又は清算株式会社の財産に組み入れなければならない。 ただし、当該集合動産譲渡担保権の被担保債権が消滅した日から一年を経過した日以後に破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てがあったときは、この限りでない。 一 集合動産譲渡担保権の目的である動産の価額に十分の九を乗じた額 二 当該集合動産譲渡担保権の実行の費用及び集合動産譲渡担保権(集合動産譲渡担保権が複数ある場合にあっては、その最も優先するもの)の被担保債権の元本の合計額
2 前項の場合において、集合動産譲渡担保権が複数あるときは、各集合動産譲渡担保権者は、その集合動産譲渡担保権の被担保債権が消滅した額を限度として、次の各号に定めるところにより、同項の義務を負担する。 一 順位を異にする集合動産譲渡担保権があるときは、劣後する集合動産譲渡担保権に係る集合動産譲渡担保権者が先に負担する。 二 順位を同じくする集合動産譲渡担保権が複数あるときは、各集合動産譲渡担保権者が、その集合動産譲渡担保権の被担保債権の額の割合に応じて負担する。
3 集合動産譲渡担保権者は、超過分の金銭の支払について、相殺をもって債権者に対抗することができない。
4 第一項の場合には、超過分の金銭に相当する金額の被担保債権は、消滅しなかったものとみなす。
5 集合動産譲渡担保権設定者又はその債権者は、第一項の義務の履行を確保するため必要があるときは、集合動産譲渡担保権者に対して相当の担保を請求することができる。