農水産業協同組合貯金保険法昭和四十八年法律第五十三号
第114条(信用事業譲渡等における債権者保護手続の特例等)
第六十一条第二項第三号に掲げる信用事業譲渡等又は付保貯金移転を援助するための第六十五条第一項の規定による資金援助を行う旨の決定があつたときは、特定信用事業譲渡等(同号に掲げる信用事業譲渡等又は付保貯金移転をいい、これらに伴う資産の譲渡を含む。以下この条において同じ。)に係る債務の引受け及び契約上の地位の移転は、当該特定信用事業譲渡等により救済農水産業協同組合が引き受ける債務に係る債権者及び救済農水産業協同組合が譲り受ける契約上の地位に係る契約の相手方の承諾を得ないでこれをすることができる。
2 民法第四百六十六条第三項及び第四百六十六条の五第一項の規定は、前項の決定があつた場合における当該決定に係る特定信用事業譲渡等に係る譲渡制限の意思表示(同法第四百六十六条第二項に規定する譲渡制限の意思表示をいう。第四項及び第七項において同じ。)がされた債権の譲渡については、適用しない。
3 農業協同組合法第五十条の二第四項において準用する同法第四十九条及び第五十条、水産業協同組合法第五十四条の二第六項(同法第九十二条第三項、第九十六条第三項及び第百条第三項において準用する場合を含む。)において準用する同法第五十三条及び第五十四条、再編強化法第二十七条において準用する再編強化法第十二条並びに金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第五十条の二第六項の規定は、第一項の決定があつた場合における当該決定に係る特定信用事業譲渡等については、適用しない。
4 第一項の決定があつた場合における当該決定に係る特定信用事業譲渡等がされたときは、当該経営困難農水産業協同組合及び救済農水産業協同組合は、その日から二週間以内に、当該特定信用事業譲渡等の内容の要旨並びにこれに対し異議のある債権者、契約上の地位に係る契約の相手方及び譲渡制限の意思表示がされた債権に係る債務者は一定の期間内に異議を述べるべき旨を官報に公告し、かつ、次に掲げる者であつて知れているものには、各別にこれを催告しなければならない。 一 貯金者等その他政令で定める債権者以外の債権者及び契約上の地位に係る契約の相手方 二 譲渡制限の意思表示がされた債権に係る債務者
5 前項の期間は、一月を下つてはならない。
6 第四項の規定にかかわらず、経営困難農水産業協同組合及び救済農水産業協同組合が同項の規定による公告を、官報のほか、定款に定めた次の各号のいずれかに掲げる公告の方法によりするときは、同項の規定による各別の催告は、することを要しない。 一 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法 二 電子公告(公告の方法のうち、電磁的方法(会社法第二条第三十四号に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であつて同号に規定するものをとる方法をいう。次条第四項において同じ。)
7 第一項の決定があつた場合における当該決定に係る特定信用事業譲渡等により救済農水産業協同組合が引き受ける債務に係る債権者、救済農水産業協同組合が譲り受ける契約上の地位に係る契約の相手方及び救済農水産業協同組合が譲り受ける譲渡制限の意思表示がされた債権に係る債務者(以下この項において「移転債権者等」という。)が第四項の期間内に異議を述べたときは、当該移転債権者等に係る当該特定信用事業譲渡等に係る債務の引受け、契約上の地位の移転及び譲渡制限の意思表示がされた債権の譲渡(以下この項において「債務の引受け等」という。)は、当該債務の引受け等の時に遡つてその効力を失う。 ただし、第三者の権利を害することができない。
8 経営困難農水産業協同組合の債権者(特定信用事業譲渡等により救済農水産業協同組合が引き受けた債務以外の経営困難農水産業協同組合の債務に係る債権者に限る。)が第四項の期間内に異議を述べた場合において、当該債権者の債権につき当該特定信用事業譲渡等により弁済を受けることができないこととなつた金額があるときは、当該債権者は、救済農水産業協同組合に対し、当該金額に相当する金銭の支払を請求することができる。
9 救済農水産業協同組合の債権者(特定信用事業譲渡等により救済農水産業協同組合が引き受けた債務以外の救済農水産業協同組合の債務に係る債権者に限る。)が第四項の期間内に異議を述べたときは、当該救済農水産業協同組合は、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。 ただし、当該特定信用事業譲渡等が当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。